総合的つぶやきぶつぶつ

○2011年02月26日(土)18:31  ケシ
直径0.5mm以下 冬場の種のネタ探しは次第に困難を極めてきました。台所にあるものを物色していると七味唐辛子の容器にたどり着きました。辛味の主役であるトウガラシは粉になっているので除外。白紙の上に広げてみるとありました。芥子粒のように小さいケシの種です。ポピーの種は扱ったことがあるので,容易に見分けることができました。
 アンパンを食べたことがあるかどうかを聞くと,予想通りほとんどの子どもたちが手を上げました。真ん中に乗っているつぶつぶがケシの種です。とても小さく,比喩の意味が一目瞭然です。
 ケシから採取されるアヘンは麻薬としてモルヒネ,ヘロインの原料になります。種にはその成分はほとんどありません。炒ると香ばしいので使われるようになりました。医療用の痛み止めとして役に立っている反面,幻覚作用を求めて悪用もされてきたことを話しました。もちろん食べているものには火が通っており,発芽しませんから心配無用です。
 同じ仲間にアイスランドポピーやヒナゲシがあります。園芸用の種類は濃い灰色の種で,食用にはむいていません。くれぐれも口にすることのないようにしてください。規制が緩やかな海外から入った種には日本国内で禁止されているものもあるので,栽培に当たっては注意が必要です。博覧会で植えられていたポピーに非合法の種が混入していたため騒ぎになったこともあります。
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○2011年02月26日(土)18:26  コウリャン
直径3〜4mm 食料というより多目的穀物です。草丈は身長ぐらいになり,強風にも耐えられるしっかりした茎になります。本来のコウリャンは穂が垂れますが,ソルガムとして栽培されているものは直立した穂になります。酒の原料,飼料,生け花材料などに使われています。身近なところでは,ニワトリの配合飼料の中に入っています。
 粉にして肉団子に入れてみましたが,興味をそそる味にはなりませんでした。キビの仲間に限らず,穀類は種子の表面の皮を取らないと調理にむきません。キビ,アワ,ヒエなど時間をかけ,唐臼で搗いていました。いきなり挽き臼に入れて粉にしても表皮が混じり,よくないようでした。
 子どもたちに伝えたかったのは,見慣れない作物というより,戦時中の食べ物だったということです。日中戦争のころ,中国東北部に侵攻していた日本兵は,食料が乏しくなると現地で調達できる穀物としてコウリャンを手に入れていたそうです。また,旧満州に入った民間人もコウリャンを手に入れて食べていたそうです。米といっしょに炊き込んでいたのですが,とても硬く,噛み砕くのも一苦労という話でした。
 かつて父親から聞いた話として,食料が足りていたときでも兵隊は白米中心の食事で,ビタミン不足になっていたそうです。その結果,脚気という病気になります。膝のあたりをおさえると,しばらくへこんだままで元に戻らない様子を見ていた記憶があります。兵役から戻って10年以上もたっているのに症状は出て,ビタミン補給の注射を自分でしていました。
白米中心の弊害を解消するために,ムギ食を奨励し,戦後の給食でパン食を多くした理由の一つにもなっています。食べ慣れたうどんでもよかったのですが,アメリカに占領されたという事実も大きく影響しています。
 余談ですが,現在の給食でもビタミンを補うために黄色に着色された強化米を使い続けています。混じってしまうと見分けがつかず,何の疑問も持たずに食べています。
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