○2010年08月18日(水)18:55
トウモロコシ
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| 今やトウモロコシの品種は多彩な世界となっています。野生種から食用となり,品種改良を重ねて目的にあった作物として展開しているのです。飼料用の小粒なものから食用の大粒まであり,実の色も黄色とは限りません。米を食べる日本人にとってはなじみが薄い作物でしたが,洋食の広がりとともに飼料や食用油として大量に入ってきました。 一方で,完熟前のトウモロコシを茹でたり焼いたりして食べる機会が多くなりました。スイートコーンとして流通しているものです。また,朝食にコーンフレークを食べるスタイルも出ています。さらには,卵として間接的にトウモロコシを食べています。実は,市販されている鶏卵の大部分は飼料用トウモロコシを与えているのです。黄身の色を比べたら一目瞭然で分かります。 品種改良が進んでいることと裏返しに一世代雑種(F1)の種も増え,ひいては遺伝子組み換えまで手が及んでいます。生産農家にとっては,栽培目的の選択肢が増え,穀物市場が取り合いになる心配も出てきました。アルコール燃料の原材料として生産する場面も出てきました。食料,飼料,燃料の三つどもえ状態です。 今回紹介したのは,小粒のポップコーン用です。加熱によって爆裂する品種は限られています。スイートコーンとして完熟前に食べる品種は乾燥させるとシワだらけの種になります。ところがポップコーン用は乾燥させてもシワにはなりません。 ポップコーン作りの体験談です。鍋で簡単にできますが欠点が一つあります。加熱とともに出てくる油分が焦げ付きやすいのです。作り方はひたすらとろ火で鍋を揺すり続けます。根気よく焦がさないように破裂するまで揺すり続けます。待ちきれなくてふたを取ると失敗です。鍋の中の温度が下がって破裂することなく焦げていきます。市販品がアルミ箔で封印されている秘密はここにあります。 | | |