総合的つぶやきぶつぶつ

○2010年10月24日(日)17:56  ツバキ
1cm少々、一個の実に2,3個 校内に3本植えられており,9月は大きな実が色づくころです。ツバキの花は首からぼたっと落ちるため,侍からは忌み嫌われていたという話をしました。本当のところは花全体が落ちるのではなく,花びらの付け根が一斉に切り離され,花びらの塊がぼたっと落ちるのです。従って受粉した子房はきっちり枝についています。
 ツバキはコラム226でも紹介しています。油の原料として利用している地域が現在も残っています。ウェブ上で見ると長崎,鹿児島,伊豆大島などの商品が登場してきます。ナタネ,ゴマなどと同様,種子を焙煎したりむしたりしてから圧搾機にかけて絞ります。オリーブは果肉をつぶして取り出しますから違う方法になります。
 余談です。一昨年頃,西日本ではチャドクガが各地で大発生しました。名前のとおりチャ,ツバキ,サザンカなどツバキ科の植物の葉を幼虫が食べます。葉の縁に整列して食い荒らす姿を見ることができます。毒は幼虫の毛や成虫の鱗粉に混じる毛にあります。重篤な症状にはなりませんが,発疹や痒みが出ます。厄介なのは退治した虫の毛にしばらくの間毒が残りますので,死骸でも要注意です。私は殺虫剤より,枝を切ってバーナーで一気に焼き払うようにしています。毛を飛ばさないようにするのが一番です。
 多くの幼虫は特定の葉を食べるようにして棲み分けています。しかし,約束通りではない場合もあり,油断はできないというのが事実です。例えば,イラガはカキ,カエデ,プラタナスにつくことが多かったのですが,サクラやブルーベリーにも移動しています。
 ツバキの実で笛を作る話もしました。実際に自分で実を採取し,挑戦した子どもは2人でした。中身をほじくり出せば確実に鳴るという実感を伝えに来ました。
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  • QQ(2010/12/28 18:25)
    花びらの天ぷらがいけます。
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○2010年10月24日(日)17:52  ヒエ
まだ殻がついています。 水田にはびこるヒエは稲作農家にとってはありがたくない雑草です。水田用の除草剤はこのヒエを退治するために登場しました。同じイネ科の仲間なのに,発芽して間もないヒエだけを枯らしてしまうのです。除草剤が登場する前は,イネと見分けながら一株ずつ抜いていました。イネは葉の表面がつるんとしています。ところがヒエは毛だらけです。葉の違いだけで見分けることができます。抜いたあと根を比べても違いが分かりますが,作業ではできません。
 嫌われもののヒエも,時代が変われば救いの食料にもなった経緯があります。現在でも栽培が継承され,食べられれているヒエがあります。水田で見かけるヒエはイヌビエで,粒も小さいです。岩手地方で栽培されているものは選抜された品種で,やや粒は大きいようです。非常食料だったヒエが,今なお食されています。
 臼と杵は古くから伝来していました。手作業ですから,機械仕掛けで搗き上げた米を食べている現在とはかなり違うはずです。消化しやすいように柔らかく加工調理する技術は室町時代,江戸時代諸説あるようです。私たちからは想像できない苦労をして食べていたことは間違いないようです。
 ヒエは,籾の部分もはがれにくく,ぬかになる皮も固いということです。搗き上げるのはかなりの手間がかけられたと想像します。アワやキビも同様で選別しただけではおいしく食べられません。完全に熟れていない種子でしたが,これだけを選別するだけでも1時間以上を要しています。簡単にヒエ粥を口にすることができなかった当時の生き様が想像されます。
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  • QQ(2010/12/28 18:23)
    岩手の稗粥を一度食べてみたい!
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