○2010年11月28日(日)16:48
ゴマ
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| 私はまだ栽培していません。昔は一年分使うごまをどの家庭でも栽培していた記憶があります。 世界中で3種類の色分けができます。白,黒,金とあります。古代から食されている食材で,栄養成分が注目されていたようです。油を絞ることもそのまま食べるこことも可能な優れものです。英語でSesame、セサミストリートの話も紹介しました。 丸ごと食べても消化されないことには早くから気付いていたようです。口でかみ砕くだけでは吸収されない食材に気付くことで,粉食の文化が発展してきた歴史をひもとくことができます。和食は,粉食に頼らない独自性が豊かな食文化を築く元になっていると考えられます。種子の固い皮を削り落とすことでコメは飛躍的に効率的なまかないを実現しています。 植物のほうからすると動物を使って種を移動させる手段になります。動物のほうは我が身のためにすりつぶす策を練ってきたことになります。さらには,油だけ取り出したいという策が圧搾の技術になったわけです。 すったごまがすり鉢にへばりつくことからでた「ごまをする。」の話もしました。高学年の子どもたちにはこの意味合いが十分理解できるようでした。「媚びへつらう」と言換えるより分かりやすいことになります。食の文化と言葉の多様さは切り離せない関係にあります。 話題にはしませんでしたが,ゴマ豆腐は精進料理の主役になる存在です。弾力性とこってりとした食感は,大豆の豆腐とは大違いです。栄養評価が高い黒ゴマは一時,抗酸化物質ポリフェノールの多さから賑わいました。しかし,黒ゴマは体にいいと鵜呑みにして,それだけ食べても身につかないことは知っておかなくてはいけません。食べ物に関しては,いいとこ取りしても役に立たないということは食文化の歴史が明らかにしていることです。 | | |