○2009年10月31日(土)13:02
図鑑
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| 「先生,この草の名前は何ですか?」とたずねてくる子どもがいます。「こんなところに特徴があるから,自分で調べてごらん。」と言いたいところ,ついつい即答できないものがやってくると自分で調べてしまいます。 分からないことは自分で調べるのが一番です。ところが,植物の場合,知識の蓄積がない人は図鑑を1ページずつめくっていく作業を根気強くするしか方法がありません。詳しい人にきいたら名前はすぐに判明するかもしれませんが,名前の調べ方は身につきません。図鑑を作った人も図鑑を利用する人も1ペ−ジずつめくって,分類体系を理解していく道筋しか方法がありません。 子どもたちの好奇心,興味関心はありふれたものに目がとまることなく,変わり種に目がいきます。つまり,ふだん私でさえ気づかなかったようなところで珍しいものを発見します。ただ,全体をつかもうとする考え方は乏しいですから,持ち込まれる物体は断片です。実だけ,花だけになりやすいです。植物を同定するためには,葉,花,幹,根,大きさ,枝のつき方,葉のつき方など情報が多いほど確実になるからです。 まさに,総合的な情報集めが,大切な判断材料になることを学び取っていけるきっかけとなります。 | | |