○2010年07月13日(火)18:56
ラッカセイ
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| 特産になっている千葉県,茨城県では珍しくないラッカセイです。植物の種は子孫繁栄の策略から様々な特徴を持っています。種子が地面に潜るという性質は,食べられることを避けるためではないかと思われます。豆の仲間はカメムシの攻撃を受けやすく,種子に集まる養分を吸い取る被害にあいます。その点地面に潜って隠れるとその心配がなくなります。地面に潜ってしまったばかりにねらうのはネキリムシぐらいです。 もう一つ,ラッカセイは豆科の中でも連作障害が出やすい種類です。同じ場所で毎年植え続けることができません。知らずに植えると収量が減っていきます。参考までにソラマメやエンドウ、インゲンも同様に連作障害が出る種類です。 北海道,東北,千葉では豆まきの豆はラッカセイという常識は西日本の住人にとっては驚きに値します。殻付きのまま投げて,後で食べても汚れを気にする必要がないよさがあります。西日本で豆まきと言えば,白大豆を煎ったものが使われています。 ささいな疑問です。ラッカセイの種をまくとき鞘のままでいいでしょうか。殻をむいて豆だけをまくのでしょうか。豆は収穫後、鞘を取り除いて保存します。ラッカセイの場合、殻をむくと薄皮に包まれた豆が出てきます。蒔くときはこの状態です。試しに殻つきのまま蒔いてみましたが、時間がかかるだけで、発芽しました。 子どものころに親からいわれた話があります。「ラッカセイを食べ過ぎるとのぼせて鼻血が出る。」ラッカセイにはアレルギー反応を起こす物質があることはわかっています。しかし、食べ過ぎるとよくないという根拠になる物質はないということです。食べ始めたらついつい食べ過ぎになるので、食べさせないための策略に使われたようです。 | | |