品種替え:ヒカリ新世紀

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「てんこもり」は紋枯れ病に弱いため収穫期に被害が集中しました。美味しい品種でしたが2年で見切りを付けることにしました。小規模農家は小回りがききます。

次に購入したのは「ヒカリ新世紀」。現在は静岡大学に転任されていますが、鳥取大学農学部に在任中だった富田因則氏が2004年に品種登録したものです。限りなくコシヒカリの遺伝子を継承して、倒伏しにくい性質を保証するために背丈を短くしたものです。

病気に対する特性は紋枯れ病に強い分、いもち病についてやや弱という性質です。刈り取り時期はコシヒカリと同じで、当地では6月1日田植え、9月20日ごろになります。後期の担当講義が始まる前に取り入れますから、好都合です。いもち病は高温多湿の気象条件で発生しやすく、以前、黒米を作っている圃場で発生しました。みるみる葉が黄色に枯れ込み、かなりダメージを受けたことがあります。

作付けしてみなければ分かりません。籾の消毒や土の殺菌剤は主にばか苗病と立ち枯れ病を防ぎます。活着できる苗を確保するためには避けられません。薬剤のなかった時代は温水につけ込んでいたそうです。が、水温を間違えると大変なことになるという簡単ではない方法でした。効果がないか発芽しないという選択肢が出てしまうのです。

美味しくて、病気に強くて、倒れにくく、収量が多い夢の品種はありません。上手くいきますようにと期待するだけです。

— posted by fuku at 05:33 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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