パンの発酵器を流用して仕込んでいるため、様々な好ましくない条件に見舞われます。帆布で包んだ米を木箱に入れ、乾燥しすぎをおさえるためビニル袋をかけて加温しています。どうしても米が乾いてしまうところがあったり、箱の底の方では水分が抜けなかったりと均一になりません。結果的に白くはぜり切らない米粒も混じっています。
それでも味噌は1年後には甘みのある味わい深い仕上がりになっています。
正月が一段落して明日から甘酒擬きを仕込んでいきます。今回はやや低めの温度で時間をかけてみようかと思います。こちらの仕込みも様々な条件下でできあがりはなかなか固定できませんが、毎年味利きを楽しんでいます。
諸国どぶろく宝典で語られた地域の文化を読み取ると酒税法の都合が庶民の味方ではないことが分かってきます。前田武彦もいっとき騒ぎましたがへともありませんでした。
ニュースでご存じと思いますが、偽ビールのからくりを撤廃する段取りです。かつて日本酒も被害にあい、美味しい酒類がまずい偽物を擁護するようでは民主的な法治国家の落とし穴部分になってしまいます。美味しいものを生産者が美味しく提供できるように保障し、その上で応分の税を負担するのが本筋でしょう。主客転倒しているやり方に納得はなかなかできないですね。
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