課題発見の道「大豆」

 原料の栽培を抜きにして加工品を作ることは、おいしいところだけをいただいて、多くの問題点を見逃してしまうことになります。日本が手がけてきた加工貿易の手法を見習うようなものです。
大豆の種は枝豆用の早稲種が店頭では多いのですが、普通の白大豆のほうが無難のようです。早稲種は、8月末ごろに実が最大限に太るため、水不足と害虫におそわれることがよくありました。
「大豆が使われた食品にはどんなものがありますか。」
「大豆を育ててどんなものを作ってみたいですか。」
 予想されるものは「大豆」をテーマにを参考にしてください。栽培の要点は地元の農家の人に頼るのも一つの方法です。昔は味噌や醤油や納豆を自家製造していた経験者に出会うこともあるでしょう。栽培中は草取りと施肥だけですみますが、害虫にも目を向け、遺伝子操作の大豆が出ているわけを学ぶこともできます。
・土寄せはどうしてしないといけないのだろうか。
・大豆に害を与える虫にはどんなものがあるのだろうか。
・いつごろ収穫ができるのだろうか。
・取り入れはどのようにしたらいいのだろうか。
・○○の作り方はどうやって調べたらいいのだろうか。
・どうして大豆をたくさん栽培しなくなったのだろうか。
・発酵させる菌はどのようにして手に入れるのだろうか。
・にがりはどこにいけばあるのだろうか。
・大豆を使ったレシピはあるのだろうか。
 調べれば調べるほど大豆は生活に密着した食品なのですが、なぜ自分たちの手で加工しなくなったかということがかぎになります。商品として流通するようになったおかげで、得たものと失ったものがたくさんあることにたどりつけたら一つの結論が見いだされます。
○手作りと商品になっものとどこが違うのか。
○どうして手作りをしなくなったのか。
○大量生産にまかせたらよいのだろうか。
 もう一つのかぎになることは、保存性という問題です。長期間蓄えられるという知恵を働かせた先人がいるのに、化学薬品が大量に使われている現実に従っているわけです。塩分の少ない味噌に合成保存料を使うのがいいのか、保存に耐える塩分濃度の味噌を薄味で使うのがいいのか。消費者として学ぶ材料も見えてきます。少なくとも、「えらい目して作って、食べたらおいしかった、満足満足。」で終わってはもったいない材料です。