21 1日の夜と昼の長さが1時間違うとき、昼と夜はそれぞれ何時間になるか。この算数の問題は、向山洋一の実践で紹介されています。学級集団の中に固定されたの「できる」「できない」の考え方をうち破るのにすぐれた問題でした。できる子どもができない。できない子どもができるという逆転現象は、いくつかの学級で追実践をした結果よく現れました。特に1学年1学級の学校では、幼稚園、保育園時代からずっと人間関係と能力の一部が固定されていることが多いのです。固定されたものを崩す実践は、学級づくりをしていく先生の役目ですから、なげかけ素材を必ず複数もって欲しいと思います。

22 幼稚園の先生に教えていただきました。ペットボトル水栽培容器です。ペットボトルを1対2の割合のところで切断します。口のついている方を短くします。口の方を逆さにして、下の容器にのせればできあがりです。廃物利用とはいえませんが、わざわざ容器を買う必要がないという利点だけあります。使い終わればやはり容器はゴミですから、けっしてリサイクルをしましたねなどと子どもに言ってはいけません。

23 野外炊事をするときは、箸を用意しないことをおすすめします。生の竹を用意します。両端のふしの部分を切り落としておきます。割り箸程度の幅に割っていき、小刀で丸みをつけていけば、竹の箸ができあがります。そうめんを作るなら、さらにつゆを入れる容器も竹で簡単に作れます。使い終わった箸や容器は土に帰っていきますから、環境への影響はほとんどありません。

24 月や太陽が昇るとき、沈むときに目の錯覚として大きく見えます。錯覚であることを証明する身近な素材として五円玉を利用してください。親指と人差し指で挟んで、腕をしっかり伸ばして月や太陽の方向に向けます。ただし、日中の太陽は直接見ることのないように遮光板やフロッピーディスクを使ってください。偶然なのですが、五円玉の内側の穴と見かけの月や太陽の大きさはほぼ同じです。腕の長さに影響されますので、どんぴしゃとはいきません。ほぼ入り込みます。

25 遠足や校外学習でにわか雨にあって困ったことはありませんか。持ち物の中に大きなゴミ袋を一つ入れておくと助かることがあります。腕と頭を出す穴を開けてカッパ代わりにするのです。どしゃ降りはちょっと無理ですが、雨宿りをするところまでぐらいならけっこう役に立ちます。各自が用意するよりは、いざというときのために先生がまとめて20枚、30枚をもっておく方がいいかもしれません。今までに遠足の時1回だけ助かった経験があります。

26 理科や生活科、特別活動などで栽培活動をしている学校は多いと思います。害虫には強い作物が選ばれているでしょうが、草花の中にはアブラムシなどがつきやすいものもあります。学校でも無農薬を試していくことができます。例えば、たばこの吸い殻を水につけておくと茶色の液体ができます。ニコチンを含んだ液です。これを鉢やプランターの土にかけておくとアブラムシ退治に効きます。炭焼きの時にできる木酢液も効果があります。ただし、強烈な殺虫剤の威力にはいずれも追いつきません。ちなみに蘭を育てている私はビールを使ってナメクジ退治ができるそうなので、今年は挑戦してみようと思っています。殺虫剤を使わない害虫退治は調査してみる価値がありそうです。

27 輪転機の性能向上とコピー機の普及、ファクスやパーソナルワープロの出現で年々紙の量が増えているのを実感します。その一方で両面刷りをしたり、カレンダーやポスターの裏を利用したり、空き封筒を再利用したりとささやかな努力が行われていると思います。画面上の文字は不動の位置を保っていないので、何かと校正は見落としやすいと実感もしています。しかし、紙の量を減らす努力は、フロッピーやCD-Rなどでずいぶん変えられる部分があると思います。メールの添付ファィルも紙を減らすのには役立ちます。子どもとともに実践していきたい課題だと思います。

28 校外に出かけたとき、出会いたくないものがいくつかあります。いざというときの対処法や見分け方を知っておいてほしいと思います。マムシ、ヤマカガシは有毒ヘビです。ハチの中でもスズメバチはかなり攻撃的です。これらの情報は次のページで勉強してください。http://www.nara-edu.ac.jp/ECNE/kaerhebi/index.htm 自然環境教育センター。
 ウルシ、ハゼなどはかぶれる人にとっては最悪の木です。私は抗体がないためかぶれてしまいます。有毒小動物、有害植物については、実物を見ていくことで対処法を自分のものにしてほしいことです。

29 理科の発芽の様子を調べるのにトウモロコシの種が出てきます。店頭で人気の種はスイートコーンですが、収穫期が夏休み中になって、育てる楽しみがちょっとしぼんでしまいます。同じトウモロコシでもポップコーン用は小粒で保存もききます。理科の学習に使って、秋にはポップコーンを作って楽しめます。カラスの攻撃を避けるために網をかぶせておけば安心です。肥料は定期的に施さないと大きく育ちません。
 収穫した実は皮を根元までむいて、つるして完全に乾燥させます。ポップコーンを作るときは、実をさやからはずします。道具は、きちっとふたができるお古の鍋を使うと、後始末が楽です。いい鍋を使うと焦げ目がこびりついてなかなかとれません。ふたをしたまま、中火で炒めます。はじける音がするまで鍋のふたはとってはいけません。温度が低くなって失敗してしまいます。バターを少し入れておけば、塩味がからみやすいでしょう。

30 花を育てる過程で押し花をしたり、水酸化ナトリウムを使って葉脈を取り出したりして材料集めをしておきます。葉書サイズのラミネーターは比較的低価格で購入できますから、備品としてぜひそろえておきたいものです。ラミネート(パウチは英語圏では通じませんでした。)フィルムも片面、両面、色つきと種類も豊富です。集めた材料を台紙に配置し、ラミネートフィルムではさんで機械に通せばできあがります。一番手軽なのは、プレゼント用のしおりです。官製葉書に部分的にラミネートして、ワンポイントデザインにし、あいさつ状、招待状にするのもおもしろいでしょう。