総合的つぶやきぶつぶつ

○2011年07月03日(日)20:56  ナタマメ・ソラマメの種蒔き
 大きな豆は発芽がうまくいかないことが多いという話をよく聞きます。わたし自身も繰り返し失敗してきました。特にナタマメは発芽するものと腐れてしまうものとに分かれてしまいます。
 今回やっとその謎が解けました。豆には色が異なるへその部分があります。これは豆自身が貯蔵する栄養分を受け取る場所です。へその近くに根や芽となる部分が潜んでいます。ナタマメの場合,長辺の端に細い膨らみがあるほうが双葉の先端になります。発芽後,双葉の先端になるほうは,なめらかになっていません。
 発芽しなかったのは上下を間違えて縦長に半分だけ地面に埋めたことによることが分かりました。根の伸びるほうが地上にあるため,水分が行き渡らず生長できなかったのです。根が伸びるほうが地面に埋められている場合はきちんと発芽していたのです。
 ソラマメはへそのあるほうを下にして3分の2ぐらいを地面に埋め込むことにより確実に発芽するようになりました。上下が分かりやすい扁平な形になっているので分かりやすいのです。
 大粒の豆は地面に埋め込んでしまうと発芽に時間がかかり,水分量や温度によって腐れてしまうことがあります。外皮が硬く丈夫なため,裂けるまでに手間取ってしまいます。逆に小粒のダイズやインゲンは,向きを気にせず地面に埋めてしまっても自力で発芽します。些細なことですが,ちょっとした手助けをすることで確実に発芽させられるようになります。
 発芽適温は日中25℃を超えるようにならないといけないのは,ナタマメが熱帯から亜熱帯の気候に適しているからです。さらに,開花時期に乾燥しすぎると豆が肥大せず,鞘だけになってしまいます。特にダイズや小豆などは,その土地に適した時期に蒔かないと収穫に影響が出やすくなります。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
架空のお名前 書き込み→  

○2011年04月03日(日)14:13  アサ
アサの実 2.5mm 古くからなじみのある植物にして,日本では危険な植物として規制されています。大麻草を乾燥し,アルカロイド成分をたばこのように吸引すると幻覚作用がおこります。という理由から栽培が禁止されています。七味の中には大粒の種のまま入っているので,容易に探し出せます。もちろん種は生ではなく加熱処理されており,蒔いても発芽しません。種を煎ることで香ばしさを引き出し,薬味に利用してきました。
 子どもたちには危険性と安心を紹介しました。しかし,現実にはインターネット上で発芽可能な種が流通しており,高額な代価を支払って違法行為をする人が後を絶ちません。栽培は容易ですから,手がけやすいものの完全に秘密を守ることは難しいのでしょう。捜査の手がたいてい入っています。
 物騒な話はほどほどにして,有用な話です。ジュート=黄麻,マニラ麻,亜麻などがありますが,麻と名前がつくだけで別々の種類になります。麻の仲間の茎は繊維として役に立ち,多くは袋の材料に使われてきました。また,服の素材としても使われ,夏場のシャツの生地に利用されています。繊維の強いものはロープにもなります。マニラ麻で作ったロープは船舶によく使われていました。時代とともに化学繊維のロープが登場し,クラレが開発したクレモナロープは運送業界でもよく使われています。天然素材のものが優れていても価格競争では負けてしまい,すたれてしまいました。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
架空のお名前 書き込み→  

○2011年02月26日(土)18:31  ケシ
直径0.5mm以下 冬場の種のネタ探しは次第に困難を極めてきました。台所にあるものを物色していると七味唐辛子の容器にたどり着きました。辛味の主役であるトウガラシは粉になっているので除外。白紙の上に広げてみるとありました。芥子粒のように小さいケシの種です。ポピーの種は扱ったことがあるので,容易に見分けることができました。
 アンパンを食べたことがあるかどうかを聞くと,予想通りほとんどの子どもたちが手を上げました。真ん中に乗っているつぶつぶがケシの種です。とても小さく,比喩の意味が一目瞭然です。
 ケシから採取されるアヘンは麻薬としてモルヒネ,ヘロインの原料になります。種にはその成分はほとんどありません。炒ると香ばしいので使われるようになりました。医療用の痛み止めとして役に立っている反面,幻覚作用を求めて悪用もされてきたことを話しました。もちろん食べているものには火が通っており,発芽しませんから心配無用です。
 同じ仲間にアイスランドポピーやヒナゲシがあります。園芸用の種類は濃い灰色の種で,食用にはむいていません。くれぐれも口にすることのないようにしてください。規制が緩やかな海外から入った種には日本国内で禁止されているものもあるので,栽培に当たっては注意が必要です。博覧会で植えられていたポピーに非合法の種が混入していたため騒ぎになったこともあります。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
架空のお名前 書き込み→  

○2011年02月26日(土)18:26  コウリャン
直径3〜4mm 食料というより多目的穀物です。草丈は身長ぐらいになり,強風にも耐えられるしっかりした茎になります。本来のコウリャンは穂が垂れますが,ソルガムとして栽培されているものは直立した穂になります。酒の原料,飼料,生け花材料などに使われています。身近なところでは,ニワトリの配合飼料の中に入っています。
 粉にして肉団子に入れてみましたが,興味をそそる味にはなりませんでした。キビの仲間に限らず,穀類は種子の表面の皮を取らないと調理にむきません。キビ,アワ,ヒエなど時間をかけ,唐臼で搗いていました。いきなり挽き臼に入れて粉にしても表皮が混じり,よくないようでした。
 子どもたちに伝えたかったのは,見慣れない作物というより,戦時中の食べ物だったということです。日中戦争のころ,中国東北部に侵攻していた日本兵は,食料が乏しくなると現地で調達できる穀物としてコウリャンを手に入れていたそうです。また,旧満州に入った民間人もコウリャンを手に入れて食べていたそうです。米といっしょに炊き込んでいたのですが,とても硬く,噛み砕くのも一苦労という話でした。
 かつて父親から聞いた話として,食料が足りていたときでも兵隊は白米中心の食事で,ビタミン不足になっていたそうです。その結果,脚気という病気になります。膝のあたりをおさえると,しばらくへこんだままで元に戻らない様子を見ていた記憶があります。兵役から戻って10年以上もたっているのに症状は出て,ビタミン補給の注射を自分でしていました。
白米中心の弊害を解消するために,ムギ食を奨励し,戦後の給食でパン食を多くした理由の一つにもなっています。食べ慣れたうどんでもよかったのですが,アメリカに占領されたという事実も大きく影響しています。
 余談ですが,現在の給食でもビタミンを補うために黄色に着色された強化米を使い続けています。混じってしまうと見分けがつかず,何の疑問も持たずに食べています。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
架空のお名前 書き込み→  

○2011年01月30日(日)17:12  オクラ
直径3,4mm オクラは種で引き継いで長年栽培してきました。他の野菜に同じ仲間はいないため,交雑することなく順調です。気温が高くならない時期に種を蒔くと発芽しにくいことがあります。本葉が増えると一気に大きくなるのは亜熱帯の植物の特徴です。
 野菜の中では一番豪華で繊細な花姿です。淡い黄色の花びらに花心がえんじ色の美しい花です。一番厄介なのは収穫に適した大きさの鞘になるのが短期間のため,全てを摘み取ることは困難です。鞘の長さが10cmまでが限度です。それより大きくなると種は硬くなりますし,鞘も筋が入ってきます。夏場の収穫期には虫害もなく,世話いらずのオクラです。ただし,秋口から涼しくなるころには,葉を食べる虫害が増えてきます。
 沖縄地方で栽培されているオクラは,切り口が五角形にはならず,丸くなります。変わったオクラとして子どもたちに紹介しました。形は違っても,きざめば同じようにねばりが出てきます。販売されている種子の中には,赤色のものがあります。残念ながら栽培したことがなく,食べる機会もありませんので,味のほうは何とも言えません。
 大きくなりすぎた鞘は全て切り取らずに,種を取るために残しています。鞘が茶色になるまで放置しておくと,最後に鞘がはじけてきます。そのときに種を取るようにしています。栽培が循環しやすいオクラは,栄養の面でも優秀で,夏を彩る代表選手です。ただし粘りけのある野菜は少ないため,苦手な人も結構います。生で食べると独特の臭いがしますが,熱湯にくぐらせると気にならなくなります。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
架空のお名前 書き込み→  

○2010年12月28日(火)18:13  チャの実
茶飲み=茶の実 昭和30年代の子どものころの記憶です。近くに岡山県の茶業試験場があり,祖父に頼まれてチャの実を集めたことがあります。品種改良のためだったようですが,詳細は不明です。当地は,粘土質の赤土,霧が発生しやすいという栽培条件に適していたことから,日当たりのよい斜面を開墾して茶畑ができました。その代わり作業性はよくないため,後々衰退していくことになります。
 子どもたちに伝えたかったのは,同じ茶の木から作り方が違うお茶が世界に広まったこと,ペットボトルで飲むことが多くなってもお茶の入れ方を知っておくこと,そして,日常的にお茶に親しんでほしいことなどです。手軽にすぐ飲めることを知ってしまうと,自ら手間をかけてお茶を入れる味わいに鈍感になってしまいます。コーヒーでも紅茶でもお茶の類は,湯加減,蒸らし加減,入れ立てが決め手になります。手間賃を払って手軽さを手に入れても,味わう心のゆとりは手に入れられません。昔ながらの喫茶店が減ってきたのも同じような喪失感を抱いてしまいます。
 余談です。ペットボトルのお茶はとても高くつくことをご存じでしょうか。自分で茶葉を買い,詰め替えると驚くほどの安上がりになります。コーヒーや紅茶も同様です。節約というよりも豊かさを満喫できる飲み物として価値を見いだしてほしいところです。
 話の種にはしませんでしたが,お茶にまつわる成句はたくさんあります。お茶がくらしの中に浸透していることになります。外国では見られないお茶文化を築いている日本のよさです。水事情のよくないヨーロッパでは,遠く離れたところの食文化を取り入れてきました。大手商社にいた人に聞いた話です。紅茶やコーヒーの1級品は,ほとんどがヨーロッパに集まるということです。日本の商社が買い付けに世界中を奔走しても,ヨーロッパには太刀打ちできない状況があるようです。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
架空のお名前 書き込み→  

○2010年11月28日(日)16:48  ゴマ
白ゴマです 私はまだ栽培していません。昔は一年分使うごまをどの家庭でも栽培していた記憶があります。
 世界中で3種類の色分けができます。白,黒,金とあります。古代から食されている食材で,栄養成分が注目されていたようです。油を絞ることもそのまま食べるこことも可能な優れものです。英語でSesame、セサミストリートの話も紹介しました。
 丸ごと食べても消化されないことには早くから気付いていたようです。口でかみ砕くだけでは吸収されない食材に気付くことで,粉食の文化が発展してきた歴史をひもとくことができます。和食は,粉食に頼らない独自性が豊かな食文化を築く元になっていると考えられます。種子の固い皮を削り落とすことでコメは飛躍的に効率的なまかないを実現しています。
 植物のほうからすると動物を使って種を移動させる手段になります。動物のほうは我が身のためにすりつぶす策を練ってきたことになります。さらには,油だけ取り出したいという策が圧搾の技術になったわけです。
 すったごまがすり鉢にへばりつくことからでた「ごまをする。」の話もしました。高学年の子どもたちにはこの意味合いが十分理解できるようでした。「媚びへつらう」と言換えるより分かりやすいことになります。食の文化と言葉の多様さは切り離せない関係にあります。
 話題にはしませんでしたが,ゴマ豆腐は精進料理の主役になる存在です。弾力性とこってりとした食感は,大豆の豆腐とは大違いです。栄養評価が高い黒ゴマは一時,抗酸化物質ポリフェノールの多さから賑わいました。しかし,黒ゴマは体にいいと鵜呑みにして,それだけ食べても身につかないことは知っておかなくてはいけません。食べ物に関しては,いいとこ取りしても役に立たないということは食文化の歴史が明らかにしていることです。 
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
  • QQ(2010/12/28 18:28)
    種を仕入れて栽培してみようという気はあります。
架空のお名前 書き込み→  

○2010年11月28日(日)16:42  コショウ
黒です。直径2,3mmぐらい。 普段は粉になっているコショー使っています。たまたま粒コショウを挽いて使うような景品をもらっていたので,話の種に使いました。
 黒と白の2種類が市販されています。調べてみると別物ではなく,果実が熟しているかどうかで分かれることが分かりました。未熟なコショウの実は黒く,完熟すると白くなるということです。
 肉食に伴って近代以降,一般的に使われた調味料と思っていましたが,食材としての歴史は縄文にまでさかのぼるという記述がありました。冷蔵庫のないころ、生の肉は腐敗が進み,独特のにおいがしてきます。肉を扱っている人と話をするとうわさ通りの答えが返ってきます。2,3日常温でねかせると肉のうまみは増えるという答えです。しかし,異臭になれないと快適に食べられません。そこで出会ったのがコショウだったわけです。
 日本では肉食の習慣が限定的だったようですから,コショウは役に立っていません。うどんにまぶして食べたという話も残っており、はやらないはずです。それよりも中国,朝鮮半島から入ってきた唐辛子の辛みのほうが和食になじんだということになります。よく知られたワサビは日本独自の辛みです。しかし,地域限定でしか手に入らないため,貴重な食材でした。栽培されるようになってから,やや広まるようになりました。現在でもまだまだ貴重品扱いです。
 カラシも辛みのある食材です。東西に分かれて広まり,一周して日本に再上陸という流れまであります。練りワサビの正体をご存じでしょうか?ラベルを一度確かめていただければすぐ分かります。辛みをうまく利用した日本人の知恵でしょう。
 辛みの代用食材では,ダイコンです。子どものころ食べていたダイコンはけっこう辛みがあり,煮ると苦みに変わりました。今でこそ美味しく食べていますが,ダイコンの煮付けは苦手でした。辛味ダイコンは地域限定で種が伝承されているのがすばらしいです。カブの形をした辛味ダイコンを食べたとき,一口でお手上げとなりました。すりおろすことで辛味が増すのは,辛み食材の共通点です。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
  • QQ(2010/12/28 18:27)
    身近なところで山椒の実を探しているのですが、未だ遭遇せず。
架空のお名前 書き込み→  

○2010年11月28日(日)16:37  クリ
大きい方は3.5cm 刺に包まれた外殻,固い鬼皮,むきにくい渋皮,食べにくさはとびきりです。それでも秋に限定された味覚として親しまれています。渋皮までむいたクリご飯は食べるまでに手をかけていますから,至れり尽くせりの味わいです。
 栽培品種は大きく分けて2種類あります。渋皮のむきやすい小粒とむきにくい大粒です。最近両方のよいところを兼ね備えた渋皮がむきやすい大粒品種が登場しています。野生種は渋皮がむきにくい小粒で,野生動物の食料になっています。かつて食べたことがありますが,甘みののった濃厚な味です。
 子どもにはカチグリの話をしました。縁起を担いだ保存食として重宝がられていた時代がありました。戦に勝てるカチグリという縁起です。作り方は至って簡単で,煮たクリを糸で数珠つなぎにしてつり下げ,乾燥したものです。そのまま食べるととても堅く歯が立ちません。それでも口に含んでいるとふやけて,噛み砕けるようになります。昭和30年代では普通に見られた光景です。今は近所周り皆無です。
 日当たりが悪くなると枯れ込むクリの木です。しかし,硬くて腐れにくいクリ材は家の土台や枕木に使われてきました。伝統的な日本家屋は,基礎のすぐうえにクリ材の土台,屋根の下にある梁はアカマツ材,柱はヒノキ材となっていました。枕木は,コンクリート製が増えため,見る機会が減りました。それでも古い線路では健在です。
 我が家のクリは毎年イノシシやシカに横取りされてきました。竹竿でたたき落としたり,夕方拾いに行ったりして何とか口にすることができます。定番は古代米の黒米を使ったクリおこわ,渋皮煮です。煮て半分に切り,茶さじでほじくるときもありましたが,さすがに面倒くさくなって、茹で栗は食べなくなりました。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
  • QQ(2010/12/28 18:26)
    品種は銀よせか利平ではなかったかと、記憶が定かではありません。
架空のお名前 書き込み→  

○2010年10月24日(日)17:56  ツバキ
1cm少々、一個の実に2,3個 校内に3本植えられており,9月は大きな実が色づくころです。ツバキの花は首からぼたっと落ちるため,侍からは忌み嫌われていたという話をしました。本当のところは花全体が落ちるのではなく,花びらの付け根が一斉に切り離され,花びらの塊がぼたっと落ちるのです。従って受粉した子房はきっちり枝についています。
 ツバキはコラム226でも紹介しています。油の原料として利用している地域が現在も残っています。ウェブ上で見ると長崎,鹿児島,伊豆大島などの商品が登場してきます。ナタネ,ゴマなどと同様,種子を焙煎したりむしたりしてから圧搾機にかけて絞ります。オリーブは果肉をつぶして取り出しますから違う方法になります。
 余談です。一昨年頃,西日本ではチャドクガが各地で大発生しました。名前のとおりチャ,ツバキ,サザンカなどツバキ科の植物の葉を幼虫が食べます。葉の縁に整列して食い荒らす姿を見ることができます。毒は幼虫の毛や成虫の鱗粉に混じる毛にあります。重篤な症状にはなりませんが,発疹や痒みが出ます。厄介なのは退治した虫の毛にしばらくの間毒が残りますので,死骸でも要注意です。私は殺虫剤より,枝を切ってバーナーで一気に焼き払うようにしています。毛を飛ばさないようにするのが一番です。
 多くの幼虫は特定の葉を食べるようにして棲み分けています。しかし,約束通りではない場合もあり,油断はできないというのが事実です。例えば,イラガはカキ,カエデ,プラタナスにつくことが多かったのですが,サクラやブルーベリーにも移動しています。
 ツバキの実で笛を作る話もしました。実際に自分で実を採取し,挑戦した子どもは2人でした。中身をほじくり出せば確実に鳴るという実感を伝えに来ました。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
  • QQ(2010/12/28 18:25)
    花びらの天ぷらがいけます。
架空のお名前 書き込み→  

○2010年10月24日(日)17:52  ヒエ
まだ殻がついています。 水田にはびこるヒエは稲作農家にとってはありがたくない雑草です。水田用の除草剤はこのヒエを退治するために登場しました。同じイネ科の仲間なのに,発芽して間もないヒエだけを枯らしてしまうのです。除草剤が登場する前は,イネと見分けながら一株ずつ抜いていました。イネは葉の表面がつるんとしています。ところがヒエは毛だらけです。葉の違いだけで見分けることができます。抜いたあと根を比べても違いが分かりますが,作業ではできません。
 嫌われもののヒエも,時代が変われば救いの食料にもなった経緯があります。現在でも栽培が継承され,食べられれているヒエがあります。水田で見かけるヒエはイヌビエで,粒も小さいです。岩手地方で栽培されているものは選抜された品種で,やや粒は大きいようです。非常食料だったヒエが,今なお食されています。
 臼と杵は古くから伝来していました。手作業ですから,機械仕掛けで搗き上げた米を食べている現在とはかなり違うはずです。消化しやすいように柔らかく加工調理する技術は室町時代,江戸時代諸説あるようです。私たちからは想像できない苦労をして食べていたことは間違いないようです。
 ヒエは,籾の部分もはがれにくく,ぬかになる皮も固いということです。搗き上げるのはかなりの手間がかけられたと想像します。アワやキビも同様で選別しただけではおいしく食べられません。完全に熟れていない種子でしたが,これだけを選別するだけでも1時間以上を要しています。簡単にヒエ粥を口にすることができなかった当時の生き様が想像されます。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
  • QQ(2010/12/28 18:23)
    岩手の稗粥を一度食べてみたい!
架空のお名前 書き込み→  

○2010年08月18日(水)18:55  トウモロコシ
ポップコーン用です。 今やトウモロコシの品種は多彩な世界となっています。野生種から食用となり,品種改良を重ねて目的にあった作物として展開しているのです。飼料用の小粒なものから食用の大粒まであり,実の色も黄色とは限りません。米を食べる日本人にとってはなじみが薄い作物でしたが,洋食の広がりとともに飼料や食用油として大量に入ってきました。
 一方で,完熟前のトウモロコシを茹でたり焼いたりして食べる機会が多くなりました。スイートコーンとして流通しているものです。また,朝食にコーンフレークを食べるスタイルも出ています。さらには,卵として間接的にトウモロコシを食べています。実は,市販されている鶏卵の大部分は飼料用トウモロコシを与えているのです。黄身の色を比べたら一目瞭然で分かります。
 品種改良が進んでいることと裏返しに一世代雑種(F1)の種も増え,ひいては遺伝子組み換えまで手が及んでいます。生産農家にとっては,栽培目的の選択肢が増え,穀物市場が取り合いになる心配も出てきました。アルコール燃料の原材料として生産する場面も出てきました。食料,飼料,燃料の三つどもえ状態です。
 今回紹介したのは,小粒のポップコーン用です。加熱によって爆裂する品種は限られています。スイートコーンとして完熟前に食べる品種は乾燥させるとシワだらけの種になります。ところがポップコーン用は乾燥させてもシワにはなりません。
 ポップコーン作りの体験談です。鍋で簡単にできますが欠点が一つあります。加熱とともに出てくる油分が焦げ付きやすいのです。作り方はひたすらとろ火で鍋を揺すり続けます。根気よく焦がさないように破裂するまで揺すり続けます。待ちきれなくてふたを取ると失敗です。鍋の中の温度が下がって破裂することなく焦げていきます。市販品がアルミ箔で封印されている秘密はここにあります。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
  • QQ(2010/12/28 18:21)
    10年近くになるけど、発芽するかどうか。やがて実験してみます。
架空のお名前 書き込み→  

○2010年07月13日(火)18:56  ラッカセイ
大粒品種です。 特産になっている千葉県,茨城県では珍しくないラッカセイです。植物の種は子孫繁栄の策略から様々な特徴を持っています。種子が地面に潜るという性質は,食べられることを避けるためではないかと思われます。豆の仲間はカメムシの攻撃を受けやすく,種子に集まる養分を吸い取る被害にあいます。その点地面に潜って隠れるとその心配がなくなります。地面に潜ってしまったばかりにねらうのはネキリムシぐらいです。
 もう一つ,ラッカセイは豆科の中でも連作障害が出やすい種類です。同じ場所で毎年植え続けることができません。知らずに植えると収量が減っていきます。参考までにソラマメやエンドウ、インゲンも同様に連作障害が出る種類です。
 北海道,東北,千葉では豆まきの豆はラッカセイという常識は西日本の住人にとっては驚きに値します。殻付きのまま投げて,後で食べても汚れを気にする必要がないよさがあります。西日本で豆まきと言えば,白大豆を煎ったものが使われています。
 ささいな疑問です。ラッカセイの種をまくとき鞘のままでいいでしょうか。殻をむいて豆だけをまくのでしょうか。豆は収穫後、鞘を取り除いて保存します。ラッカセイの場合、殻をむくと薄皮に包まれた豆が出てきます。蒔くときはこの状態です。試しに殻つきのまま蒔いてみましたが、時間がかかるだけで、発芽しました。
 子どものころに親からいわれた話があります。「ラッカセイを食べ過ぎるとのぼせて鼻血が出る。」ラッカセイにはアレルギー反応を起こす物質があることはわかっています。しかし、食べ過ぎるとよくないという根拠になる物質はないということです。食べ始めたらついつい食べ過ぎになるので、食べさせないための策略に使われたようです。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
  • QQ(2010/07/13 19:10)
    伝統的な食味のよい在来種に近いものは小粒だそうです。半分以下の大きさですね。
  • aruzi(2010/12/28 18:19)
    写真入れ替えました。
架空のお名前 書き込み→  

○2010年06月20日(日)17:00  即席ルーのカレー
 昭和30年代から食べ続けているカレーの元です。日本人好みの即席ルーは本家本元のカレーを食べることなく馴染んでしまいました。繰り返して食べても食べ飽きない旨味は完成度が高いといえます。はるか彼方の記憶に鮮明に残っているのが,少ないルーでとろみを出すために小麦粉を水溶きして増量していたことです。
 宿泊体験施設の野外炊事では定番になっているカレーです。30年ほど前に利用した施設の指導者から教えられた方法が印象に残っています。「具材を切る。」それだけの指示です。タマネギはみじん切り,ジャガイモは2cm角,ニンジンは1cmの厚さにいちょう切りなどと細かい指図はありません。
 次は,「具材がつかる程度に水を入れる。」だけです。野菜や肉を炒めるという手順はなく,あくが浮いてきてもおかまいなしです。後はひたすら煮えるまで火を燃やし続けるのです。
 最後に「野菜が煮えたらルーを入れる。」燃えている薪をひいて,おきの火だけでルーが溶けきったらできあがりというものでした。
 料理の手順は意味のある方法だけが集約されています。手順をふまなかったらどうなるのか分かっていれば,かなめを押さえることができます。手引きどおりにしかできない人は,まだまだ学びが少ないのです。日本の海軍が艦船上で食べるためにあみだされたカレーのようですから,もともと単純明快な料理です。 
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
  • QQ(2010/07/13 19:08)
    こうしなければいけない…というこだわりはじゃまになるのです。
架空のお名前 書き込み→  

○2010年06月20日(日)16:56  グル巻きパン
私の作品です。 遠足の野外炊事にともなって,おやつも用意することでアイデアを提供しました。
 初めて実践したのは8年前のことです。火おこし体験の中で,手作りパンを焼こうという目的に使いました。火をおこせばおいしいパンにありつけるという仕掛けです。本格的なイースト菌発酵はしません。小麦粉,砂糖,ベーキングパウダー,香料がすでに混ぜ合わされている粉を水で練っただけの生地です。粘土ぐらいの硬さに練り,棒きれに巻き付けて遠火で焼くだけです。焦がさないように15分ぐらい辛抱強くあぶります。絶妙の火加減は近づけたり遠ざけたりして自ら挑戦です。
 2回目にアイデアを提供したときは,牛乳を入れたり,マーガリンを練り込んだりしたため,うまくいかない場面がありました。練っているときは問題なかったのに,あぶり始めたらマーガリンが生地全体をゆるめてしまい,生地が落ちてしまうときがありました。ついついパンづくりの材料にこだわった結果です。
 基本的に余分なものは入れず,最低限の材料でおいしくいただけるものができます。身をもって試す経験を踏めば理解できることです。材料でも道具でもなく,火加減を自ら行うことで,子どもたちは上手に焼き上げます。先生も体験をとおして火加減のコツを身につけるだけです。事前に担当者が試され,体験すると指導に生かされました。
記事に対する書き込みは下の窓からどなたでもどうぞ!!ただし、不適切なものは管理人が消去します。
  • QQ(2010/07/13 19:05)
    おいしさを追求してはいけません。単純がよい。
架空のお名前 書き込み→  

過去ログ 2009年10月 11月 12月 
2010年01月 02月 03月 04月 05月 06月 07月 08月 10月 11月 12月 
2011年01月 02月 04月 07月 

一覧 / 検索