総合学習バーチャル実験室
火を使うくらし
1 火をつくる
理科、社会科、家庭科の関連学習として再構成していく素材案です。どの単元と関連するかは省略します。
1) 火おこし体験
・ 火おこしの道具は先生の努力で自作をお奨めします。
・ 第一のポイントは火皿の構造がかぎを握っています。
切れ込みは、摩擦による木くずがたまりやすい仕組みです。
・ 第二のポイントは火種を大きくする材料です。
もぐさ、ガマの穂をほぐしたものが手軽です。
もぐさはヨモギの枯葉を手でもみ、灰色の毛だけを取り出して作ります。
・ 第三のポイントは大きくなった火種から炎を作り出すことです。
燃え上がりやすい松葉、かんなくずが最適です。
自然材料としては松葉のほうが適しています。
・ 適度に空気を送る道具として、火吹き竹が便利です。
竹の片方の節だけ残し、中央に小さな穴を開けるとできます。
2) 火おこしの目的化
・ 火をおこして野焼きをしよう。→そのためには粘土を作ろう。
・ 火をおこして焼きいもをしよう。→そのためにはサツマイモを作ろう。
・ 火をおこしてパンを焼こう。→そのためには麦を作ろう。
・ 火をおこしてご飯を炊こう。→そのためには米をつくろう。
・ 火をおこして魚を焼こう。→そのためには魚をとろう。
・ 火をおこして貝を焼こう。→そのためには貝をとろう。
・ 火をおこして薫製を作ろう。→そのためには薫製の材料と道具を手に入れよう。
・ 火を利用するために炭を作ろう。→消し炭の方法を使おう。
2 火を利用する素材
・ 熱気球をあげよう。→ゴミ袋とロウを燃料にしたものが成功しやすいです。
・ ガスでっぽうを作ろう。→孟宗竹とカーバイトで作れます。
圧電素子のライターから点火装置を作る。
フィルムケースにガスを少量入れ爆発させる。
・ ガラス細工をしよう。→ガストーチと色つきの空きビンでできます。
・ 焼き板をしよう。→ガストーチ、杉板、アクリル絵の具などを用意すればできます。
・ 竹を曲げてそり遊びをしよう。→真竹の先を火であぶり30度ぐらい曲げてそり板を作ります。
3 火を生かすために
・ 火傷したときはどうすればよいか。
・ 火事はどうしておこるか。
・ 化石燃料と木材燃料の過去と未来を調べよう。
4 実践に向けて
1) 単発的な体験活動になりやすいので、一つの体験だけ仕組むようなことをせず、複合した体験にする。
2) 体験しているときのつぶやき、ひらめきを拾い上げて問題解決のための課題を設定していく。
3) 子どもが体験することと先生が手助けすることを明確にする。準備物も同様とする。
4) 用意周到にして、手助けが多くなりすぎることによる成功体験は学びが少なくなる。