総合学習バーチャル実験室
健康なくらし
1 健康教育の体系
1)からだの分野
・ 歯の健康→齲歯、歯周病、歯列、咀嚼、歯が原因の病気。歯の機能。
・ 目の健康→視力異常、視力障害、色覚異常、眼病。目の機能。
・ 耳の健康→聴覚異常、聴覚障害、騒音障害。耳の病気。耳の機能。
・ 鼻の健康→嗅覚異常、嗅覚障害、鼻の病気。鼻の機能。
・ 骨の健康→骨粗鬆症、骨密度、骨の病気。骨の機能。サプリメントの効能など。
・ 心の健康→精神疾患、ストレス、PDSなど心の病気、障害。
2)生活の分野
・ 姿勢と健康→姿勢の意義。ストレッチ、整体などの改善方法。骨との関連。
・ 運動と健康→運動の意義。 有酸素運動、生涯スポーツ。筋肉と骨との関連
・ 食物と健康→食物の意義。活性酸素、血液との関連。肥満、拒食症、ダイエット、サプリメントの問題。
・ 病気と健康→健康管理の意義。検査の有効性、自己診断能力の問題。予防学。
・ けがと健康→応急手当の意義。けがに対する過剰反応の問題。
・ 睡眠と健康→睡眠の意義。生活のリズム、体内時計の問題。
・ 排泄と健康→排泄の意義。我慢と生活のリズム。食事との関連。
・ 入浴と健康→入浴の意義。運動、発汗との関連。
・ 掃除と健康→歯磨き、耳掃除、鼻汁始末、爪切り、散髪。
3)生活空間の分野
・ 温度と健康→体に対する冷暖房のメリット、デメリット。
・ 換気と健康→ハウスダスト、タバコの煙、排気ガスの問題。排出ガスの安全性。
・ 日光と健康→紫外線量の問題。日光の殺菌作用。
・ 水と健康 →飲料水の安全性。
4)テーマ的分野
・ 性教育
・ 感染症(エイズ)教育
・ 禁煙教育
・ 薬物乱用防止教育
2 健康教育の問題点
1)位置づけの問題
・ これまでの枠組みにある保健学習や学級活動で取り上げてきたことと重複しないように関連性を組み立てる。
・ 総合的な学習の時間を時間の確保のために使うことなく、関連的な課題解決的な学習内容を設定する。
・ 内容を位置づけた保健学習、学級活動、総合的な学習の時間それぞれのねらいを明確にする。
2)指導方法の問題
・ 知識の切り売りにならないようにする。
・ 独善的な正義感を押しつけないようにする。
・ 一面的、短絡的な価値観にとらわれないようにする。
3)内容の構造をとらえる問題
・ 健康教育の原点にあるのは「いのち」である。
・ 医食農にまたがる網の目構造の獲得をめざすことで、個々のライフスタイルが描けるようになる。
・ 総合的な学習の時間では、生活と密着した実践につながる学びを個別にするようになる。
3 実践に向けて
1) 独善的な知識の切り売り、押しつけがめざすところではなく、知識の体系化ができるような学びを基本線にしたい。
2) いくらよいことだと納得して実践していても、別の要因で死ぬこともあることを忘れてはいけない。
3) 長生きをすることが健康の一番の目的ではない。複合的に功を奏して長生きしたと考えたい。
4) 人権の視点、環境の視点、福祉の視点も含めて幸せな生き方を追求できるようにしたい。
5) 自分自身のからだを多様な視点でとらえなおすことで、個々の問題意識を掘り起こすようにしたい。
6) 医学、看護学、食物学、栄養学、農学などの知識がなければ健康教育は進められない。