アウトドア

『アウトドアライフのブームはちょっと下火になったようですが、どうしてでしょうね。』

「大量のごみにパックされた食材、市販の炭、コンロ。自分の家で生活するのとどれほどの違いがあるのでしょう。道具立ては整っていて、単に家ですることを外に出かけてやっているだけじゃないですか。だから飽きちゃうのですよ。」

『いわれてみればそうですね。キャンプや野外炊事に出かけるのが、アウトドアライフの目的なのかなと首をかしげること多し。なんか、お膳立てバッチシの学校で実施している林間学校の再現みたいです。』

「家でできないことをする基本線があればまともにロングランになると思うよ。必要最小限の荷物、現地調達の品、自然環境に配慮した場所の利用など考えることはいっぱいあります。炭をなぜ買わないといけないのか。枯れ木を集めて燃料にしたっていい。コンロがなんでいるのか。石があればいい。酒類以外の飲み物をなんで持っていくのか。お茶をわかせばいいじゃない。マッチやライターをなんで持っていくのか。簡単な材料で火おこしができるじゃない。食器はありとあらゆるものを持っていく必要があるのか。現地調達で作れるものも多い。いかに調達して作るか、考えるだけでも楽しいはずなのにね。」

『ブームに載せられて、安易にやっちゃったわけだ。』

「その通り。もう一つのライフスタイルを創造すればいいんだ。そうすると根底に必要なものとして安全装備を考えるはずだよ。ロープ、懐中電灯、救急用品、鎌、ナイフ、スコップ、地形情報、気象情報などを思い浮かべるかな。」

『無謀という事件がありましたね。河原の真ん中でキャンプや野外炊事してた連中がいましたね。やっぱり安易なんだ。』

「せまいニッポン、どこまで行っても公共、あるいは私設のキャンプ場以外は、土地の所有権、管理権に縛られています。砂浜だって、川の中だってだれもチェックしにこないからご自由にお使いくださいと自分が勝手に思っているだけです。地域の共同体としての生活者に学べば救われると思いますよ。地元の人は知っていて当たり前の生活の知恵がありますからね。」

『もっとダイナミックに、キャンピングカーを使うのが一番賢いのじゃないかな。周囲に迷惑をかけない装備で移動するわけですから、使い方を誤らなければいい方法だと思いますね。まさにもう一つのライフスタイルといえます。』