世論対策
「公立学校の塾化が始まりそうな案が浮上してきました。」
『公費でチューターを配置して、放課後補習の助っ人をさせる話ですね。』
「なんか変です。」
『学力低下の対策としては小手先の部類ですが、効果のほどはいかがなものでしょう。』
「それよりも、遅れがちな子どもに対して現場が何もしてないと見られたことが不愉快です。」
『休憩時間や放課後、個別に学習を補充してきた先生はいますよね。』
「すべての先生がとは言いませんが、熱心な先生は結構いました。」
『一部を見て全体がしてないだろうと判断するような統計や調査のうそっぽいところに振り回されてはいけませんね。』
「一人でも変なのがいるとみんなそうではないかと思われたり、1%が1%もいると強調されたりしてもうマジックの世界です。大きな目指すところがあって、到達していない現実がこれだけあると言うならまだしも、重箱の隅をつついているようです。」
『視聴率とか意識調査とかも同じことで、はじかれた数字の有為水準に寄りかかって信用しているだけで、現実と乖離した部分があることはあまり話題にしませんよね。』
「そういう問題点もおかしいことなんですが、一国の教育の舵を取る役所が出すような案ではないです。」
『そりゃあそうです。目標を掲げて現場にこれだけやってくれと指示を出しているわけですから、現場から人が必要だという要望が上がってきて整えるのが手順でしょうね。』
「いろんな意見や要望があるのは当たり前のことで、それをふるいにかけて進むべき道を創って欲しいです。」
『1校時の始まる前の時間帯にドリルや小テストをしたり、学校裁量の時間に補修を仕組んだり、学校独自にやってきたことを抜きにして、学校が考えることを横取りするなってことですね。』
「偏差値教育はけしからんという一部の批判を交わすべく、中学校での業者模擬テストを全国一斉にやめろと言ったのと大差ないです。」
『何を解決すればよいのかが分かっていながら、八方美人を振る舞って矛先を変えられると現場が右往左往するだけなんですよね。』
「減税、ふるさと創生資金、地域振興券、ペイオフ・・・スポンサーのつかない打ち上げ花火にして欲しくないです。」
『近頃は学力テストも対策で騒がれていますが、知育偏重の話は忘れられてますね。』
「そうなんですよ。知識理解じゃない、まず興味、関心、意欲だ。思考力がその次。あれよあれよというまに基礎基本を大事に。それではどれだけ力が付いたか学力テストだ。・・・変です。」
『ペーパーテストに表れてくるのはどう考えても知識理解でしょ。』
「振り出しに戻ったテストだからもうやってられません。蛇が自分の尻尾を飲み込むがごとし。」