職業

「職業=フリーター。一見かっこよく響いてくるけど、なんてことない、アルバイトと同じじゃないの?」

『フリーターという職業の名前自体があり得ないことじゃないかと思うね。厳密にいったら雇用形態の一つと考えた方が無難だよ。』

「そう思う。臨時雇用とか、季節雇用とか、パートタイム雇用とか一時雇用とかその程度のものじゃないの。」

『店員、土木作業員、著述業、運送屋、運転手なんかの名前が職業であって、定職に就かないことへの隠れ蓑だよね。』

「納得です。定職雇用を望まないのなら、起業をすればいいのだから、生活設計が甘いといったら言い過ぎかな。」

『それとね、職業に貴賤はないといいながら、ステータスがくっついて回り、誇りを持つことが少なくなっているとも考えられないかな。』

「うーーん。プロフェッショナルが少なくなったということじゃないの。」

『芸能人の世界もそのことを反映してますよね。』

「漫才師、俳優、歌手、司会者・・・。ところがタレントという種類がちっとも分からない。人気者という才能で仕事をしている不思議な世界だね。」

『学校の先生も呼び方がいろいろあって、ややこしい世界だと思うね。』

「確かに。先生、教員、教師、公務員、教育公務員。職名なのに教授、助教授があったりしてね。」

『先生と総称されるものの中に学校の先生、医師、議員、茶道華道の師範なんかがあるから、なおさらややこしい。』

「簡潔に職業=教師、医師と名乗るほうがすっきりするよね。」

『ついでに組織体の中の職名はうちわの中だけにするのがいいな。一歩組織外にでれば、社長、課長、係長、校長、教頭、教諭、教授、助教授などなどは通用しないステータスだと思うんだけどな。』

「価値観と社会的責任をかぶせて、マスコミがコントロールしている可能性も捨てきれないです。」

『とどめ。主婦という職業はあり得ない。配偶者に雇用されたメイドならあり得るが、いかがなものでしょう。』