たばこ

「あちこちにあった灰皿がどんどん消えてしまって、たばこは吸わせないぞって・・・変な月光仮面だね。」

『吸わないものにとっては煙が迷惑なんですよ。

「吸いたいものがどうして我慢しなくっちゃいけないの。」

『たばこは癌の原因、伏流煙が一番危ない、たばこを一本吸うと○秒命が縮む、室内は黄色になる、臭い・・・。いいこと一つもないじゃん。』

「たばこを吸わないやつだって肺癌になるものはなっているんだから、癌になるかどうかなんてよけいなお世話。命が縮むにいたっては身に覚えのない脅迫だね。」

『それじゃ、迷惑をかけないように勝手に吸ったらいいですよ。迷惑をかけないように。』

「迷惑をかけずに生きるなんてフツーの人間にはできるわけないね。だれだって、多かれ少なかれ迷惑かけてるんじゃないの。」

『それじゃ、相手がいやだって言ってるのに平気でやっちゃうなんて、よけい許せないね。』

「多額の税金をはらい、火の始末にも気を使い、嗜好品として喫煙し、不運にも中毒患者になった喫煙者に対してあまりにも強引な言い方だね。分かっちゃいるけどやめられないのはたばこだけじゃないのに・・・。強気だね。」

『だいたいたばこを売っているのが悪いんだ。鉄砲を売るのといっしょ。鉄砲とね。』

「たばこの経済効果、税収などのプラス費用と医療費、火災などのリスク費用を秤にかけて議論するのは、禁酒法と大差のない発想じゃないか。コマーシャルをやめたけど、若者の喫煙率は減らず。どうしてだろうね。」

『これだけ悪玉だって言っているのに、子どもたちにたずねられたらなんて答えるつもりなの。』

「君たちの大好きなジュースとスナック菓子と同じだよ。たばこはおいしくないだけにやめられない病気です。これでばっちり。」

『意志が強ければ治せる病気なんだけどな。』

「吸う意志は強いから大丈夫。だから、くつろいで気楽にたばこが吸える生活空間があればいいんです。」

『そんなこというなら、今のところ分煙するしかないね。』