実践事例を見る(39)
 「総合的な学習らんど」のWEB上に紹介している学校のリンク先をたどりました。
学校名 柳井市立柳北小
所在地 〒742-0021 柳井市大字柳井5025番地
URL http://www.city-yanai.jp/school/syogakko/ryuhokusyo/
電話 電話:0820-22-0619 Fax:0820-22-8825
学年 3,4,5,6年
テーマ
3年・町探検 4年・環境学習 5年・米作り 6年・ごぼう、自然薯
カテゴリー 地域、環境、食農

 どこにでもありそうなテーマですが、一工夫されていましたので目にとまりました。ただし、いつの実践なのか、継続性はどうなのか、などの詳細は分かりません。6年生の取り組みは続いているような文言がありました。

 4年生の環境学習ではケナフの栽培をしている実践が紹介されていますが、変わり種としてケナフの葉からお茶を作っています。ケナフから紙漉をする取り組みはあちこちで見ることがありました。この実践では、調べ学習をしている過程でお茶になることが分かり、実際に作ってみたということです。
 5年生の米作りでは、鍬を使って子どもたちの手で田おこしをしていますし、
代かきに至っては横一列に並んで足でならしていました。自らの体を使って、力仕事の大変さを体験させるところは、大切にしたい考え方です。
 米作りのかなめはいくつかあります。米作り農家のお世話になることで、かなめを体験しない取り組みが多くあります。苗作り、田ごしらえ、圃場の草取り、刈り取り、乾燥、脱穀、籾すりなど機械や薬剤ですませている農家がほとんどで、昔ながらの手をかけるという作業は特別なことになってしまいます。しかし、手をかけて体験することは米作りの原点に戻って思いを巡らすよいきっかけになります。当然、それなりの知識が先生方にも要求されますから、お決まりのコースより手間取ります。栽培農家の言われるがままに計画を立てるとさわりの部分で終わってしまうおそれが多分にあります。
 6年生の実践は学習素材がどこでも扱われないものでした。植え付け時の写真だけがWEB上では紹介されていました。うね作りから収穫までの期間にどのような関わりと学びがあったのかはつかむことができません。しかし、地域の主力作物であるならば、地域の農家の方々の思いも聞き取っていけるでしょう。

 どこにでもある学習素材を一ひねりして組み立てることは大切にしたいことです。学習素材に対する先入観があることはお分かりいただけると思います。その先入観で実践を読みとってしまうと新たな発見は少ないでしょう。逆に、先生方が、柔軟に学びの場面を創造しながら学習素材を吟味していけば学びは深まると思いま。
 例えば、繰り返し5年生で米作りを取り上げても、子どもたちの体験から学びが生み出されるように改善していくならば、米作りは有効な学習素材になると思います。