実践事例を見る(20)
 「総合的な学習らんど」のWEB上に紹介している学校のリンク先をたどりました。
学校名 砺波市立出町小学校
所在地 〒939-1331富山県砺波市深江567
URL http://www.tym.ed.jp/sc215/
電話 TEL:0763-32-2069 FAX:0763-32-5108
学年 6学年
テーマ
「卒業生の思い」
カテゴリー 地域の人材

 地域の人材というと何かの名人を取材したり、体験活動の講師にお願いしたりすることが多いと思います。出町小6年生の取り組みは、卒業生に当たる学区内で活躍している方々に目を向けているところがユニークです。紹介されているトップページから、内容、趣旨の部分を抜粋して引用しました。
 
私たち6年1組は、1学期の総合的な学習で卒業生とふれあうよさ、卒業生のよさを実感しました。そこで、2学期は、活躍しておられる先輩の中から17名をリストアップして、教室で話を聞いたり、取材したりしたことをもとに写真集・パネル・人物事典・伝記・TST(ケーブルテレビ)で放送・FMとなみで放送・ホームページ・プレゼンテーションにまとめ、地域のみなさんや後輩たちに伝えたい!と考えました。その理由は、「出町小学校を誇りに思ってほしい」「目標にしてほしい」とい願ったからです。

 地域で暮らす人々を学びの対象にしていくことは、学びの足跡をたどっていくことにもなり、広範囲にわたります。生業にふれることもありますから、将来を見越した学びのきっかけにもなります。
 この実践からは、取材や話を聞くことによって得たものを子ども同士がどのよう伝え合ったのか不明です。外に伝えていく前段に、子どもたちは先輩の生き様からどのような誇りと夢を持ったかが、学びの成果になるのではないかと考えます。何か所かにそのことを表現している場面がありましたが、まとまったものがあると積み上げができるのではないかと思います。
 学区の中に暮らしている方々やひいては学区内に生まれ育って学区外で活躍している方々など対象はかなりの数に上ります。つまり、1年ぽっきりでなく、何年も続けて取り組める素材です。
 町づくりの構想でこうした取り組みをしていくことも可能ですから、先生と子どもがめざすものを絞り込む際、話し合いをきちんとして方向付けをしていくことが要になります。そこに住む人々は暮らしと仕事を誇りにしているからこそ自信と満足感を一定のレベルで持ち続けています。一歩踏み込んで願いを聞き取れば、町づくりのヒントはかなり得られるのではないかと想像します。

 他では見られない実践を目にすると新たな素材開発のきっかけを得たようです。