実践事例を見る(7)
 「総合的な学習らんど」のWEB上に紹介している学校のリンク先をたどりました。
学校名 大畑町立関根橋小学校
所在地 青森県下北郡大畑町字大畑道23 
URL http://www.jomon.ne.jp/~tamon/sekinebasi1.html
電話
学年 複式学年
テーマ 人 自然 情報
カテゴリー 環境、地域、福祉

 極小規模の学校です。全体の構成はインデックスページからつかめます。年間を通しての体験と交流を軸にした「小さな教育活動」が土台となって、総合的な学習の時間のテーマにつないでいます。
 時間をかけた縦につながる学習内容として、ニホンザリガニ王国、正津川(恐山)を探る、リサイクルに挑戦、じゃがいもづくりに挑戦、郷土芸能を学ぼう、コンピュータの世界が紹介されています。ポイント的活動と称して、地域の特性を生かした学習として、この町大好き、老人疑似体験をしよう、英語で話そう、炭を焼こう、名人に学ぼうが紹介されています。
 他では見られない関根橋小学校の特徴として、次の段階に「学習の広がりを求めて」という取り組みがあります。総合的な学習の時間の実践を教科、領域に関連づけて、議員になったよ、思い出のアルバム、先人・先輩たちは今、青森県野生生物・環境発表(ザリガニ)へと発展させています。

 身近な地域の学習素材と地域の人材を活用して、長いスパンで取り組むものと集中的に取り組むものを分けて組み立てているところは優れた実践であると思います。極小規模の学校ではふるさとを愛し、ふるさとに学ぶというパターンが多く見られますが、子どもたちが住んでいる町のよさと問題点を見極めて、学習内容を総合的に構成しないとめざすものが見えにくくなります。いわゆる、普通の規模の学校で陥りやすい、活動や体験の羅列です。そこに生活する地域の人材が誇りを持って生活しているという思いさえあれば、地域の人々がともに手を携えているという理解は容易に子どもたちに伝わっていくと思います。
 学校規模の大小にかかわらず、学習素材や地域の人材は豊富にあるはずなのに、子どもの人数が増えると実践がばらばらになりやすい原因はいくつかあります。わたし自身が極小規模から中規模の学校に転勤して実感することがあります。学校に蓄積されているはずの情報の共有化がなされていない事実です。言い換えると、先生自身のファイルの中に閉じこめられているという現実です。紙に書かれたもの、電子ファイルになったもの、写真などが、いつでも誰でも閲覧できる学校内のネットワークを活用することで、大きく改善されるのではないかと思います。学校が組織体と機能するためには、情報の共有化が欠かせません。特に電子ファイルの情報の共有化は実現が最も容易なものです。
 さて、あなたの学校では校内の情報を自由に閲覧できますか?