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学校名 徳島市立加茂名南小学校
所在地 徳島市鮎喰町2丁目11番地の88
URL http://www.tcn.ne.jp/~kanan/
電話 TEL088-633-1611
学年 3,4,5,6年生
テーマ 「地域の人から学ぼう」「人にやさしい町」「自然とともに生きよう」「自分の生き方を見つめよう
カテゴリー 地域、人権、環境、歴史、国際理解

 総合的な学習の紹介は「なんなんタイム情報」に登場します。第26号、6月号に平成15年度の年間計画と概要がありましたので、概要の方を引用しました。

 本校では、「総合的な学習の時間」を「なんなんタイム」と名付けています。加茂名南小学校の南という字を二つ重ねたと同時に、子どもたちが新しいものに出会ったり、ふれあったりした時に発せられる「なんなん?」(「これ何かな。」「どういうことかな」という意味の徳島の方言)という意味も含まれています。これは、「総合的な学習の時間」のねらいである「自ら学び、自ら考える」ことと関わっています。
 本校では、「総合的な学習の時間」をとおして子どもたちに、「自ら考え自ら学ぶ力」「表現する力」「かかわる力」「学びを生活に生かす力」の四つの力を身に付けて欲しいと考えています。


 地域の素材、人材を多く取り入れ、理科、社会科との関連が図られている実践になっています。平成15年度の「なんなんタイム情報」から主だったものを抜き出すと、次のようになります。

6年生=埋蔵文化センターからの出前授業、土器・はにわ作り、阿波踊り、大塚国際美術館見学、韓国プロジェクト
5年生=出動!環境探検隊でネイチャーゲーム、袋井用水
4年生=身体に障害のあるとの交流、校内バリアの班、地域バリアの班、盲導犬について学習
3年生=「手話名人にちょうせん」「けん玉名人にちょうせん」「民謡名人にちょうせん」「英会話名人にちょうせん」「森の達人にちょうせん」


 それぞれの体験や活動に対して、感想シートあるいは振り返りカードがつけられていますから、一部の子どもたちの受け止め方が推測できます。
 年間計画に掲げられたテーマは、大筋にそって具体的な内容が弾力的に扱えるものとなっています。5,6年生は年間を通して最後にまとめを、3,4年生は2つのテーマでそれぞれにまとめをするような流れになっており、興味関心の持続に配慮した形と思います。
 生活科とのつながりを考えた視点は、特徴があり、興味深い取り組みです。特に2年生から3年生へのつながりは、生活科をベースに学区の特性や人材を掘り起こしていくうえで有効に働きます。そのためには、掘り起こした学習素材をデータベース化し校内で自由に閲覧できるようにしておくことです。せっかくの取り組みが、担任の先生に取り込まれてしまったり、子どもたちに持っていかれたりしやすいですから、WEB公開とは別に実践の複製資料がサーバーに蓄積されると情報資源になると思います。
 もう一つの視点は、育てたい力が提示されていることです。子どもたちの実践課題としてどのような結末に至ったのか、つまり、終末のまとめを分析し残しておくことが次年度への手がかりとなります。
 子どもたちの動きや考えが伝わってくる実践の紹介は、外部の人間が閲覧しても分かりやすいものとなります。そして、年間を通して実践していることがすべて網羅されていなくとも、意識の流れがつかみやすいという感想を持ちました。