総合的な学習と生きる力6
 これまでにない枠組みを4つ考えて提案しました。生きていくうえで必要と思われる能力の枠組みですから、これまで学校現場を中心に論議されてきた学力との関係を整理しておかなくてはならないと思います。そして、それに関連する生活能力も拾い出してみました。
思想交換能力 情報構築能力 人間関係調整能力 マネジメント能力
理解力、思考力、判断力、認識能力、持続力、忍耐力、洞察力
観察力、記憶力、表現力、言語能力、会話能力、作文能力
責任能力、想像力、情報収集能力、感受性、主体性、積極性
適応力
企画力
説得力
影響力
実験能力
創造力
開発能力
向上心
器用さ
適応力
説得力
影響力
協調性
統率力
適応力
統率力
企画力
説得力
指導力
創造力
開発能力
影響力
攻撃力
防衛力
抑止力
協調性
生活力、経済力、運動能力、体力

 上の表にまとめたものは、短時間で思いつくものだけを取り上げましたから、不適切なところや漏れがあると思います。綿密に分類と関連を組み立てることが目的ではありませんから、その点はお許しください。
 コミュニケーション能力が取りざたされだした現在、言葉だけが一人歩きしないようにと総合的に考えてみました。複雑多岐にわたる能力を表す項目を複合的な意味を持つ能力に統合することで、より生活に密着した能力としてとらえられると思います。といっても市民権を持つ言葉になるまでには長い時間がかかりそうです。例えば「学習素材」という言葉も10年ぐらい使ってきましたが、まだまだ市民権を得るまでには至っていません。
 もう一つ念を押しておきたいことは、能力は自助努力によって個性的に形成されるもので、学校は能力を伸ばす場ときっかけを与えるところにすぎません。そして、評価は自らの伸びるであろう能力を開発するきっかけと励ましを与えるものにすぎません。と、私は考えています。