片づけ魔
 「何度言ったら分かるの。」「早く片づけなさい。」「使った後は片づけるのが常識よ。」「片づけてから次のことをしなさい。」…口癖になっていませんか。あるいは、そう言うあなたは片づけ上手でしょうか。自分自身に片づける習慣が身についていないとむずかしいことです。我が子に手本を見せるすべがなく、親子共々片づける努力をすることになります。そこで、片づけの基本になることを私自身が振り返ってまとめてみます。

その1 同じ種類のものは同じ場所にまとめておく。

 靴下をタンスのあちこちにおいていたらどうでしょうか。食器棚に茶碗と皿がごちゃ混ぜだったらどうでしょうか。習慣化している方は当たり前のことですが、あいているところにものを入れるだけの方は努力を要します。もちろんできるようになれば子どもにも伝授できます。この約束事は、家庭や職場で在庫管理をするときにも役立ちます。なくなれば補充するという判断がしやすいのです。よくある話として、冷蔵庫の中が整頓できていないと、まだあるのに買ってしまったという失敗です。

その2 使わないものは処分する。

 空き箱や包装紙にいたるまで、ひょっとしたら使えるかもしれない、と思いしまうことはありませんか。数日中に使うことが確かなときは役に立っています。しかし、1週間以上使う予定がないものは必ずゴミになってしまいます。衣類でも同じです。まだ使えると思ってしまっても、再び使うことはまれです。欲が出て新たに買えばどんどんふえてしまいます。
 私自身も踏ん切りがつかないのが文房具です。自分で買うよりも景品等でもらうためにふえ続けます。慶弔ののし袋も同じで、引き出しからあふれるぐらいたまります。インクがでないボールペンや色あせたものは定期的に処分しています。

その3 あとまわしにしない。

 しまうときに必ず連れを見つけだしてしまうだけです。その場に置いたままにするとどんどん山ができてしまいます。しまっている場所がごちゃごちゃになってきたら、そう思うときに迷わず片づけてしまいます。暇なときにしようという考えがよぎったら、そこで終わりです。

 子育ての中で、身につけさせやすい年令は2〜3歳です。いっしょに片づけることで、ものを弁別する力や数の概念が育っていきます。おもちゃで遊んで、飽いたら元の場所に返すだけの仕草ですが、できたらほめることをお忘れなく。お客さんを迎えるために片づけをして、来訪した方から「きれいに整頓されていますね。」といわれたらうれしくなるのと同じです。
 片づけ方の本を出している方もいます。読めばできるかというと、そうはいかにところがあります。考え方を身に付けるのですから、積み重ねが必要です。大人より子どもの方が身につきやすいのはこのあたりに原因があります。「もったいない」と思うから片づかないと考えている方がいますが、これは間違いです。片づけないことによって無駄が出てきますから、「もったいない」の考えに反してしまいます。