親が子に教えること
 親が教えないで、わが子はできないと嘆くことは情けないことです。傍観したり、叱咤したりするだけでは教えたことになりません。確実に5歳までにできるようにしておきたいことは多くありませんので、箇条書きで紹介します。ただ、学校の先生から見た都合が混じっていることを含んでください。
?「おはようございます。」「こんにちは。」「こんばんは。」「さようなら。」「ありがとう。」「ごめんなさい。」「はい。」が言える。・・・言わせるから言えるにします。
?使ったものは片づける。整理整頓ができる。・・・させるからするにします。代わりにしてはいけません。
?偏食させない。間食は1回までに慣らす。・・・家族の食生活が必ず伝染します。
?箸が正しく持って使える。右左は問題ではありません。・・・やっぱりスプーンフォークから箸へ。鉛筆は同じ持ち方です。
?着替えが自分一人でできる。前後ろ、裏表、靴の右左に自分で気づく。・・・ファスナー、スナップボタンから普通のボタンを普通に。
?リンゴの皮むきができる。・・・切って食べさせるから自分で切って食べられるように。
?卵を割って卵料理ができる。・・・片手割はできなくてもいいことですが、やってみるとおもしろい。一度に何個もやったら悲惨!
?イモを煮ることができる。・・・焼くことはあとになってもいいと思います。
?掃き掃除ができる。・・・玄関、庭掃除はお手頃の材料です。だれが楽できるでしょう。
?ハンカチ、靴下などの簡単な手洗いで洗濯ができる。・・・手の訓練ですから、洗濯機の使い方を教えないように。
 生活のための基本行動がしつけであり、生活体験の定着なのです。歯磨きとか排便習慣も欠かせないのですが、手から大脳の発達を促す先人の知恵は、科学的に根拠のあることを理解していただきたいと思います。たった10っこの課題をおよそ4年間かけて子ども自身の力として身に付くよう支援して欲しいのです。
 その過程において、言葉の概念や数の概念が無意識のうちに形成されますから、将来的に勉強ができる子どもになるのです。